大手SIer退職エントリ【新卒~7年目】

2018年10月、新卒入社して7年間働いたSIerを退社しました。

退職から2年間経ち、外資コンサルを経て現在はフリーランスエンジニアをしています。
今強く思うのは、SIerでの7年間の経験が、今の私を支えているということ。

そこで、「SIerで得たこと、当時の思いを記録しておこう」と、今更ながら退職エントリを書くことにしました。

この記事の対象

✔SIerがどんな感じなのか実態を知りたい人
✔SIerから転職を検討している人

この記事の信頼

✔SIerに7年間勤務

少しでも参考になれば幸いです。

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SIerでの経歴

はじめに、私のSIerでやってきた仕事内容について、ざっくりと経歴をお伝えします。

新卒入社~2年間:現場

現場のアプリケーションエンジニア。
ERPパッケージソフト(販売・会計・給与等基幹業務系ソフト)を扱う。
提案~操作指導、カスタマイズプログラムの要件定義、保守運用とかそのへんのお仕事。

お客さんとのコミュニケーションが発生するパートを主に担当しました。

3年目~7年目:技術本部

ERPパッケージソフトと「FileMaker」というソフトを扱う。
現場から要件を引き継いで、設計~テストまでやって完成したプログラムを現場SEに渡す、的なお仕事。

主に開発関連(社内的なこと)を扱う仕事でした。

職歴総括

かなりバランス良く経験させてもらった、という印象です。
新卒入社から異動せずに20~30年現場一筋でも普通なので、若いうちに本部に異動になって、技術周りを経験できたのは相当ラッキーでした。

もし7年間現場にいたとしたら、開発系の知識は身につかず、仕事の幅は相当狭くなったと思います。

現場と本部両方の立場を経験できたことで、エンジニアとしての視野も広がりました。

SIerで良かったこと4選

ここでは、私が在籍したSIerで良かったことをご紹介します。

  1. 件定義~本稼働のすべてのパートを経験できた
  2. 若手のうちから裁量をもって働くことができた
  3. 大企業の完成された仕組みを体感できた
  4. 対ユーザー関連のスキルが身についた

SIerで良かったこと①要件定義~本稼働のすべてのパートを経験できた

早い段階で要件定義~本稼働までの全パートを経験できました。

私の在籍していたSIerでは、案件として、要件定義~運用まで全パート含めて、生産高(エンジニアの工数分の費用)で数十万~数百万円程度の小規模のものが多かったです。

案件規模役割範囲期間
小さい広い短い
大きい狭い長い

規模が大きいと、個人で果たす役割は小さくなり、全パートのうちの一部分のみとなりがち。また、当然期間も長くなり、「全パートのうちの一部分のみ」を2~3年やり続けることもざらにあります。

大規模案件しかない会社の場合、全パートを経験し全体像を把握できるようになるまで、10年そこらかかる可能性も。。

私の在籍していたSIerではほぼ全部の案件で受注~納品までの全パートに関わることができました。

SIerで良かったこと②若手のうちから裁量をもって働くことができた

規模の小さい案件は、1案件に関わる人数も1~3人程度と少ないです。
そのため、2年目~3年目の若手のうちから、案件のメイン担当者となる可能性が高かったです。

自分自身でお客さんとアポ調整を行い、外注先の選定、質疑応答等のやりとりから納品まで一貫して責任を持って行う。
案件規模が小さいからこそできることでした。

SIerで良かったこと③大企業の完成された仕組みを体感できた

私のいたSIerは従業員1000人超えの大企業だったのですが、効率化のための仕組みの完成度がすごかったです。

在職中はあまり感じられなくて、外に出てみて「あぁ、実は凄かったんだ」と気づいたことです。

何十年もの歴史がある大企業だからこそ作れた仕組み。
その完成された仕組みを肌で感じれたことは貴重な経験であったと感じます。

仕組みその1.部署ごとの役割分担

経歴でもお伝えしましたが、私のいたSIerでは部署ごとに役割がキレイに分担されていました。
そして、各部署が役割を果たせば品質が担保される仕組みができあがっていました

例えば<現場の人>は下記2つだけができれば案件を回せます。

  • 要件定義
  • 本稼働

そして本部の人は下記2つだけができればOK。

  • 外部設計
  • テスト

自分の役割以外の部分を意識する必要がない。
半端なく効率化された仕組みでした。

もっと雑な表現で言えば、

  • 「技術力のない人でもそれなりのものを作れる仕組み」
  • 「バカでも回る仕組み」

が完成していました。そしてこの仕組をうまく利用できる人ほど効率的に案件を回せるようにもなっていました。

仕組みその2.社内システム

交通費の申請とか、外注に発注する時の注文入力だとか、事務処理系のシステムがすごい使いやすかったです。

在籍当時は気づきませんでしたが、転職先の外資コンサルのシステムはめちゃくちゃ使いづらかったし、フリーランスとして見てきた客先でも、事務処理において私の在籍していたSIerほど完成したシステムを使っている会社は見たことがないです。

大企業のシステムは承認者が何人もいたり、フローが複雑だったりして使い勝手が悪くなりがち。
その点、私の在籍していたSIerの社内システムは利用者のことをよく考えた、素晴らしいシステムでした。

よかったこと④対ユーザー関連のスキルが身についた

システムを利用するお客さんとの直接のやりとりを通じて、対ユーザー関連のスキルを身につけることができました。

対ユーザー関連のスキルは、フリーランスとして価値が高かったです。
そもそも1次受け案件でないと身につけようのないスキルなので、「プログラミングはいいけどお客さんとの打ち合わせはちょっと・・」みたいなエンジニアが意外と多い模様。

SIerで良くなかったこと3つ

ここでは、「SIerで良くなかったこと」について以下の3つをご紹介します。

  1. 技術力はつきにくい
  2. 会社を辞める=裏切り者的な考え方
  3. なんだかんだで年功序列

良くなかったこと1.技術力はつきにくい

コーディング(プログラミング)は基本的に外注なので、やる機会がほとんどなかったです。新入社員研修でプログラミングの基本をひととおり教えてくれましたが、以降触れる機会はほぼ0でした。。

特に現場のSEだと、設計書の作成すら本部に依頼するので、ただのお客さんとのコミュニケーション係にもなり得ます。
というか前述のとおり仕組みがすごいから、それだけで十分案件は回るのです。

対人との調整・折衷能力はつきますが、エンジニアとしての技術力はつきづらいと言わざるを得ません。
逆に技術力がなまじついていると、少し複雑な要件とか (実際はそのまま丸投げしちゃえば回るのに) 丸投げしづらくて評価が伸びない、という現象も起きていました。

良くなかったこと2.会社を辞める=裏切り者的な考え方

私のいたSIerは良くも悪くも古き良き大企業でした。

未だに「社員は一生働くのが当たり前」的な考えを持っているフシがあり。
会社を辞めたり、独立したりするのをよく思っておらず、裏切り者的な扱いでした

部下が辞めるとその時の管理職の評価が下がります。

あとまぁこれは普通のことかもしれませんが、私が会社辞めたあと、飲み会や社員旅行等のイベントに呼ばれたことは一度もありません。

たまにSNSで「前職の人たちと!いまだに飲み会に呼んでくれることに感謝!」みたいな投稿みるとうらやましくてたまらないです。。


そんなんだから当然、辞めたあとに案件を回してくれるだとかの協力は一切ありませんでした。
要するにSIerでの人脈は、フリーランスとしては全く活きていません。(涙)

良くなかったこと3.なんだかんだで年功序列

実力主義をうたってはいましたが、実態は【年功序列の枠の中で実力による微調整が行われているだけ】でした。

もちろんガンガン昇格していく人もいるけど、制度的に「○年目になるまでは係長には上がれない」等の制限があるので、あくまでその枠の中で早い、遅いがある、というイメージ。

ただ、上がれない人はいつまでたっても一般のままだったりもするから、
実力がない人を昇格させない「足切り」用に実力主義を取り入れている、と言ってもよいかも。

SIerの退職理由

最後に、SIerの退職理由として以下の3つをご紹介します。

  1. SIerでしか通用しない人材となることに危機感を覚えた
  2. 5年後、10年後の姿が想像できることがつまらなかった
  3. 最初の会社で一生働くつもりはなかった

1.SIerでしか通用しない人材となることに危機感を覚えた

すでにご紹介したとおり、私のいたSIerでは「各部署が役割を果たせば品質が担保される仕組み」が確立されていました。「会社の仕組みの中でしか活躍できない人材になってしまうこと」に強い危機感を覚えました

2.5年後、10年後の姿が想像できることがつまらなかった

「5年後、10年後はこのぐらいの役職について、こんな仕事をしているんだろう」
と自分の将来を想像できてしまうことがたまらなくつまらなく感じました

レールの上は安全だけど楽しくありません。

今はフリーランスとして、5年後どころか1年後すら想像できません。
不安だけど楽しい毎日を送れています!

3.最初の会社で一生働くつもりはなかった

そもそもSIerで一生働くつもりがなかったことが退職理由の全てかもしれません。
「一生勤め上げることが当たり前」という社風の会社で、「一生働くつもりはない」考えでいるとどうしても随所でミスマッチが発生しました。

ミスマッチの例
  • 「年功序列なんて待ってられない、さっさと給与上げろや!」
  • 徹底的な役割分担ゆえ、「外部設計書作成とテストはできます。以外はできません」的な、この会社の仕組みの中でしか通用しない人材になり得る。



入社7年目で、当時29歳。次のキャリアを考えるのにもちょうど良かった。
「そもそも将来は独立を考えているんだから、経験できる会社は今転職してもあと1社くらいだろう。」とも考えました。

7年間で築いてきたものを手放すのは大変気が重かったですが、
それでも自分の描いてきたキャリアに向けて、辞めることを決めました。

終わりに:

以上、私のSIer退職エントリでした。

色々不満もありましたが、総じてSIerに入ってよかったです。
SIerで得られた経験・スキルは私の支えとなっています。

SIerに入ったことを更に肯定できるよう、これからもフリーランスとして更に邁進していく所存です。

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